問題ごと教えてほしいという質問は論外
家庭教師をしているとよく生徒から「分からないところを教えてほしい」と言われます。
教えることが家庭教師の仕事なので、その質問は大いに結構です。
しかし生徒の中には「この問題について教えてほしい」と言ってくる生徒がいます。
これは非常にナンセンスな質問です。
こんな質問をしていたら、いつまでたっても自分で勉強できるようにはなりません。
例えばあなたが水泳が得意だとします。
そして友人から水泳について教えてほしいと言われたら、あなたはどう答えますか。
おそらく答えに詰まると思います。
それは何故かというと、質問の幅が広すぎるからです。
水泳について教えてほしいと言われても、何を教えたらいいのか分かりません。
バタ足からなのか、クロールなのか、バタフライなのか、何を教えればいいのかはっきりしないと、教える側も困惑します。
どこが分からないのかを把握する
勉強も上記と同じ事が言えます。
この問題について教えてほしいと言われても、この問題のどこが分からないのかが分からないと教えようがないのです。
そのため重要な事は自分はどこが分からないのかをしっかりと把握することです。
解き方が分からないのか、計算が分からないのか、理屈が分からないのか。
何が分からないのかをはっきりさせないといつまでたっても成長しません。
自分で分かるところと分からないところをはっきりさせ、分からないところを重点的に教えてもらうという作業が出来るようになると、その子に質問力がつき勉強も出来るようになります。
よく問題を読んで全くわからないという生徒がいます。
しかしそんなことはありえないです。
確かにまだ習っていないところの問題をいきなり解けと言われたら全く分かりません。
しかし日本の教育は基礎を学習した後に、実践問題や応用問題を解きます。
したがって、全く分からないというのはありえないのです。
解けない理由は問題に慣れていないということと、ただ解き方の引き出しが少ないだけです。
日本人は応用力に欠ける人種なので、初めてのことをいきなりやれと言われても困惑します。
勉強も同様で今まで解いたことのない問題を解こうとすると、最初はどうしたらいいか分かりません。
そこは慣れで解決するしかないですが、大事なのは初めても問題でもどこが分からないかをはっきりさせることです。
全てを丸投げにして最初から全部教えてもらおうとするのは、その人の成長に繋がりません。
学校の先生や塾の先生、家庭教師に質問をする際にはどこが分からないのかをはっきりさせてから質問をするように心がけましょう。
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