英語の参考書には様々な種類が存在します。
文法を説明している参考書だったり、英語の読み方を説明している参考書だったり、単語や熟語に特化したものだったり、実践的な問題を載せている問題集だったり、他にも様々な英語の勉強のための本があります。
その中でも本日はZ会から出版されている速読英単語、いわゆる速単を紹介します。
Z会の速単とは
そもそもZ会の速単とはなんだということを簡単に説明していきます。
Z会の速読英単語(下記では速単と表記します。)は主に高校生向けに出版され、英語の基礎力の向上、また大学受験のための参考書として利用されています。
この速単はどの分野を強化する参考書かというと、主には英語を読むということに力を入れている参考書になります。
そして本のタイトルにもある通り、速く英語を読むということを目的としています。
速単には入門編、必修編、上級編の3つのレベルがあり、さらに2011年には中学生のための速単も発行されました。
入門編
入門編は中学レベルで読むことが出来る内容です。
単語や熟語、文法のレベルも難易度は高くなく、英語が苦手という高校生や英語を一から勉強したいという高校生に向いています。
必修編
必修編は実際に入試で出題された英文が使われています。
センター試験や偏差値50超えの大学の入試問題の英文の一部を利用しているので、入門編に比べるとレベルは上がります。
そのため、英語が苦手な人がいきなり必修編に取り組むと、少し苦戦することになります。
必修編は英語の偏差値が50くらいある人が取り組むことが望ましいです。
そして大学受験を考えている人には必ず取り組んで欲しい英語の教材になります。
上級編
速単の上級編ははっきりいって難しいです。
数学のチャートで言うと赤です。東大、京大、早慶クラスの英文なので、英語の上級者でないと、読むのにかなり苦労します。
難関大学の受験を考えている高校生には取り組んで欲しい教材になりますが、偏差値60くらいの大学への受験を考えている高校生はそこまで取り組む必要性はありません。
速単の活用方法
速単の活用方法を順番に説明していきます。
①英語を通して読む
※Z会 速単特設サイトより
まずは声に出して英語を通して読みましょう。
この時、特に訳を考えながら読む必要はありません。もちろん読むと同時に訳が出来る人は実行していただいても良いのですが、無理を訳を考える必要はありません。
まずは英語を読むことだけを意識して、しっかりと英語を発音しましょう。
②全体の訳を考える
英語を声に出して読んだ後は、本文が何を言っているのか訳を考えましょう。
訳は学校の英語の授業みたいにキレイに訳す必要はありません。大体の訳でいいです。
おおまかな訳でいいので、あまり時間をかけずに全体の訳を見ていきましょう。
大体の訳が出来たら右のページで訳が合っているかどうか確認します。一言一句会わせる必要は無いので、言いたいことが合っているかどうか確認しましょう。
③単語、文法、文の構造を確認する
※Z会 速単特設サイトより
速単においてこの作業はとても重要になります。英文で使われていた単語、文法、文の構造をしっかりと確認しましょう。
単語に関しては本文の次のページに意味や用法、発音記号が載ってあるので、そのページをチェックしましょう。
文法や文の構造に関しては速単の別冊で確認を行いましょう。
おそらくその冊子だけで完璧に分かることは出来ませんので、それでも分からないところは学校の先生や塾の先生に聞きましょう。
そして英文を細かく見ていく時に実行して欲しいのが、フレーズリーディングという作業です。
※Z会 特設サイトより
上の画像のように英文をそのまま読むのではなく、フレーズごとに区切って読むのです。
前置詞の前で区切る、接続詞の前で区切る、ピリオドで区切るようにまとまり作ることに目的があります。
そうすることにより英文を見ただけで一瞬でS(主語)とV(動詞)が見抜ける、文の構造を把握しやすくなるというメリットがあります。
そしてこの作業を続けていれば、自然と英語の読むスピードが上がります。
そのため、このフレーズリーディングは必ず実行してください。
④英語を通して読む
フレーズリーディングを行い、文の構造を把握したら最終仕上げとしてもう一度英文を通して読みます。
この時、上で行ったまとまりを意識して読むことによって、英語を上手く読むことが出来ます。
これが速単の勉強法です。
+α CDを使って音源を追いかけるように発音する
④までで速単の勉強は問題ないのですが、もしCDを持っているのであればそのCDを使います。
使い方は至って簡単です。CDを流して、その後を追いかけるように読むことです。
これだけでいいのです。音源の後を追って読むだけで良いのです。
CDを追いかけるように読むことによって、英語のネイティブの発音を意識して発音をすることが出来て、また発音の強弱も意識しながら発音することが出来ます。
始めはCDが早くて着いていくのが大変かもしれません。
しかし何回か繰り返してくと、そのうちスピードにも慣れてきます。
根気づよく続けましょう。
速単のいいところ
それではこれから速単のいいところについて説明していきます。
1日30分で毎日取り組むことが出来る
英語は言語です。言語が出来るようになるためには、毎日取り組む必要があります。
筋肉と同じで、少しでも休むと言語の能力は落ちてしまいます。英語も同じで毎日続ける必要があります。
速単は毎日続けることが出来る参考書です。
速単は1回当たりの単語量は違いますが、1日30分の勉強で足ります。
本文を英語で読んで、大まかな訳をして、文の構造を見て、最後にまた英語を読む。
この作業を30分で行うことが出来ます。
1日30分で良いので、これを毎日続けることによって、英語力を伸ばします。
文の構造を説明した解説がついている
速単には各ページの文の構造や重要な表現を説明した冊子が付いてきます。
自分では分からない表現や文の構造はその冊子を使って習得します。
別売りだがCDがある
※画像クリックでamazonへ移行します。
速単のいいところとして、英文の音源があるということもあげることが出来ます。
やはり英語は自分で読むだけでは発音が合っているか、アクセントが合っているか不安になります。
そこで速単本体と併せてCDを使うことによって、より効率の良い英語の学習が出来ます。
約2,800円なので速単本体より高いのですが、それくらい使う価値のある教材になります。
Z会のホームページにサポートページがある
これは私も最近まで知らなかったのですが、速単にはホームページでのサポートページがあります。
速単特設サイトはこちら(http://www.zkai.co.jp/books/sokutan6/)
この特設サイトでは速単の使い方や効率の良い勉強法を教えてくれます。
特設サイトには速単を説明している動画が貼ってあります。
また下記の画像のように、速単をもっと使いやすくするためのツールを揃えることが出来ます。
※Z会 速単特設サイトより
このツールは速単を勉強するのにかなり活用出来そうです。
私の学生時代には無かったものなので、とても羨ましく思います。
英単語にカタカナの読み方が書いてある
英語は発音が命です。発音しなければ英語が伸びることはありません。
しかし英語をどう発音すれば良いのか分からないことが多いと思います。
そこでこの速単の本文の次のページにある単語ページを活用しましょう。
速単の単語ページでは、単語にカタカナの読み方が書いてあります。英語の発音が分からないときはこれを使いましょう。
そのカタカナを見て実際に発音をしましょう。
カタカナ英語は良くないと言われますが、最初はカタカナ英語で良いのです。私たち日本人だって、最初からとてもキレイな日本語を話せた訳ではありません。
まずは完璧な発音ではなくても良いので、発音が分からない英語はカタカナ英語で発音することを心がけましょう。
速単だけでは補うことができないこと
上記で速単のいいところを紹介してきました。しかし速単だけでは英語をマスターすることは出来ません。
速単はあくまでも英語を読むことに重点を置いています。また単語を独立して覚えるのではなく、英文として触れることによって覚えるというコンセプトを持っています。
そのため速単では文法と文の構造は完全にマスターすることは出来ません。むしろ速単だけでは足りないくらいです。
実際に私の生徒も速単を使っていますが、確かに英語を読めるようにはなってきましたが、文法力や文の構造を見破る力はまだまだ身に付いていません。
そのため、英語の学習には速単の他に文法書や文の構造についての参考書を準備することをオススメします。
まとめ
この記事では速単を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
速単の魅力は伝わりましたでしょうか。
もちろん速単をすれば英語がネイティブ並みにうまくなるという訳ではありません。
しかし高校生の英語の勉強、そして大学受験の教材としては最適の参考書になります。
ぜひ英語の学習には速単の利用を検討してください。
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